不妊治療日記 一年目 妊孕性外来
さて、不妊治療をすることが決まった
各両親へもあささんの病名・治療内容・不妊治療を始めることを告知した
高速使って2時間の距離にある、別の大病院の妊孕性外来への受診予約は主治医を通して取った
あとは行ってみるだけ
妊孕性外来への受診の日、あささんの外出許可も無事に出て、早朝から出発
久々に一緒にいられる、ちょっとしたデート気分で高速道路をかっ飛ばす(制限速度以内で)
そして妊孕性外来
医師の説明の合間に結構ヘビーなお話が混じる
絶対跡継ぎが必要なご夫婦とか、末期の病気持ち夫の精子を使うから時間が無いとか
うちはそこまでヘビーじゃなくてよかったぁ、なんてお気楽な気持ちで聞いてました(すいません)
早速、採精室なる小部屋に案内される
興味本位で着いていってみたけど、本来は物置では?と思えるような小部屋にソファとテーブル
基本はご自分で、必要ならパートナーと、との説明につい吹き出しそうになる緊張感ナシの自分
パートナーはお呼びでなかったので自分は元の待合室で待機
採取した精子の検査結果が出て診察室に入る
結果は
- 元気な種の数が少ない、奇形も少ないけど運動率が低い
- 3~4日おいてもう一度採精
- それでも十分な量が確保出来なかったら手術も考える
「で、凍結精子を使っての不妊治療をするなら顕微授精をすることになります」
「そこからは奥さんにメインで頑張ってもらうことになりますね、うちの病院でできますよ」
………顕微授精って、高度生殖医療でも一番高額で大変なやつじゃん………
不妊治療を受けるとは決めたけど、しょっぱなからそんなSSランク(体感)の治療になるとは思ってなかった自分
いや、精子が作られなくなるんだからタイミング法は論外なことはわかっていたけどさ
その前に体外受精とかあるじゃん、そっちからやると思ってたよ
ってか顕微授精って一回で70~80万かかるんじゃなかったっけ…
動揺からコンマ0.2秒ほどで金勘定始める自分
まだ心に余裕があったからか早くも不妊治療を受けることを後悔し始めた…
その日はとりあえず帰宅&帰院。
帰路に着く前に自分も、不妊治療外来へ予約
紹介状ナシでの初診料をがっつり取られることになりしばし凹むものの、気を取り直して二回目の採精の受診日に合わせた予約を入れる
そして数日後
先に相方が診察し採精
活きのいい精子はやっぱり少なかったものの(そりゃ病身だもの、精子工場とてダメージを喰らっているはず)とりあえず十分な数が凍結できた
余談だが、もしこの段階で十分な数の精子を得られなかった場合
「睾丸を開いて直接精子を採取する」という金銭的にも精神的にも恐怖のオペを受けるハメになるところだったので、被弾しすでに傷ついていただろう相方の精子工場はほんとによく頑張ってくれたなと思う
次に自分
相方とともに診察室へ入り、現状と治療を希望する旨を医師に伝える
医>>「その状況でしたら顕微授精一択ですね、では次回の受診日に採血その他の検査を します」「治療とは言いますが、不妊治療で成功する確率は30~40%です。けれども20代ですし、そんなに心配はいらないでしょう」
顕微授精一択なのはちょっとがっかりでしたが、後半の言葉で少しは不安が軽減されました
この時、自分の資産状況、治療にかかる費用も事前調査済み
お金のかかる治療だと納得のうえで、これも経験と腹をくくることにしました
上手くいけばめっけもの、くらいに軽~く考えることにして
よもやよもやあんなにも心身を追い込むことになるとは夢にも思っていなかったこの時点での私は、のんきにスタバのフラペチーノをすすりながらもう妊娠できる気でいたのでした…